鳴門市リサイクルセンターより依頼の『天体観望会』 2014/08/21



 
 毎年,夏場と冬場に依頼がある鳴門市リサイクルセンターからの天体観望会です。
 この夏は,あちこちから観望会の依頼が非常に多く,なかなかアクティブに出動できそうな夏に・・なるはずでした。
 ところが,7月末から8月のほとんど全ての土曜・日曜は,台風が接近していたり,激しく曇っていたり。ことごとく延期,ことごとく中止。ほぼ全滅状態でした。
 この夜も,普通に曇り空が予想されていて,てっきり中止だろうと予想されていました。それでレポーターは,仕事が非常に多忙な時期となっていたこともあり,平然と残業に向けて作業。職場の机上には書類の山。
 そんな中,『開催します』の連絡が届きました。
 思いっきり,予想外でした。
 
『すみません! 用事が入ったので帰ります。』 と大慌てで帰って機材を乗せて,いざ鳴門へ。

 予定の19時半には間に合いましたが,到着はギリギリ。既に,yamaさん,ダヤンさん,osakaさんたちはセッティングも完了。陸ちゃんも入口でお出迎えしてくれました。
 でも,予定通り9割以上に空を覆う雲。きれいなうろこ雲がわんさか。
 このまま何も見えないのではとの危惧から,『せめて土星だけでも見ることができたら・・・』とosakaさん。
 みんなで一斉に土星探索に動き出しました。ところが,雲の切れ間に火星がしっかり見えているものの,土星付近は分厚い雲があるようで,なかなかロックオンできません。そんな中,トップで導入したのがyamaさん。さすが自動導入の威力でしょうか。それに20cmの大口径で,雲を突き抜けて土星を捉えることができてました。
 土星さえ見せることができたら,観望会は成立・・みたいな納得の仕方を共通理解してました。
 とりあえず,安堵感。。
 
 その土星ですが,山の稜線に近く,思いっきりシーイングの影響を受けて輪郭がソフト。
 それでもさすがに土星です。

 覗いていく多くの方からは

 『本当にわっかがある・・!』
 『本といっしょ!』
 『ホントに見えるものなんですね!』

 と いつもの反応。
 火星も見てもらいましたが,遠ざかって小さくなってる火星ではインパクトは弱すぎます。
 
 その後も,アークトゥルス,ベガ,アルタイル,アルビレオ,鉄塔(?),葉っぱ(!),こと座ダブルダブル,M13・・・なんかをそれぞれの望遠鏡で見てもらうことができました。
 今回,天候の悪さもあったのでしょう,参加者はとても少ない観望会となりました。小さな子どもたちもいましたが,高齢者の方も積極的に参加してくれていました。そして,皆さんとても熱心に覗いてくれていたように感じます。
 『この☆,なんか黄色っぽい感じがするんですが・・』と話しかけてくれた男の子もいました。
 雲が多く,とても観望会向けの状態ではないのに
 
『良く見えますね。空が暗いとこんなに見えるものなんですね。感動ですよ。』とは,高松方面から参加してくれていた方の弁です。

 
リポーターは,ベガ付近の雲が少なかったこともあり,こと座ε星(ダブルダブルスター)を導入。
 鳴門のこの地での観望会には,いつもこの天体を導入している気がします。
 
『明るい☆が2個見えるでしょ?』
 『はい。』
 『2個に見えるけど,実は左も2個で右も2個,合計4個なんですよ。すごく接近しています。じっくり見ていると,ひょかっと見えたりしますよ。』
 『はい,わかります,わかります。』

 説明しながら,毎度,同じセリフを言ってる気するなあ・・・・・。

 
 参加者が少ないからでしょうか,質問と回答,星空談話,機材談義等々もあちこちで気安く展開されてました。
 星空のミニ解説をはさんだり,空の状況は本当にひどいものの,なんとか観望会になってました。みなさん,さすがですね。
 少ない参加者の多くの方も,満足顔で帰っていった感じがしました。
 とりあえず,今季初観望会開催ができました。
 『やっと1勝ですね!』 でした。

 参加協力者はOsakaさん,ダヤンさん,yamaさん,陸ちゃん,ピッコロの5名でした。 

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