オゥ・ポワヴルさん(北島)観望会
2015/07/25

   

 昨年,企画しながらも徹底的に悪天候に阻まれて,ついに開催できずに終わってしまった北島町のケーキ屋さんであるオゥ・ポワヴルさんでの天体観望会。今年こそはということでついに開催することができました。それも,見事なまでの快晴の空の下にです。

 とりあえず本番に向けては,プレ観望会として6月に簡単な(職員さん向けの)観望会を開いていたので,おおまかなところでは想定できていました。
 ただ,プレ観望会からは一ヶ月が経過しています。そのため,前回見ることができていた木星も金星も西空に相当低く,準備段階で導入しても木星は模様も何も見えずゆらゆら。金星は見事なバナナ型に見えますが,輪郭はギザギザ。おそらく観望会が始まる頃には地平線程度まで下がっていて見ることはできないでしょうということ。
 今夜は,土星と月と,あと何が見えるかなあって言うところが心配の種にはなっていました。街中でもあり,すぐ横には明々とコーヒー屋さんの灯りもあります。暗めの天体は導入しても,ほどんと見栄えはしないものになるでしょう。初めて望遠鏡を覗く人には,わからないかもしれません。家族連れということで,小さなお子さんもかなり来るかもしれません。
 そうこう考えると,土星と月だけではあっという間に『観望』は終わってしまいます。せっかく集まってもらった多くの人には申し訳ない感じもします。
 それで,月・土星,夏の大三角の3恒星の紹介(話)を開催前に組み込むことにしました。各天体のデータも自信のないものはカット。記憶にあるものだけを集めて,10分程度の展開を考えていました。久しぶりの集中です。気持ちはスーパーサイヤ人(笑)。

 予定時刻が迫ってくると,参加者の方たちが次々と集まって来ました。オゥ・ポワヴルさんもていねいに受付をしてくれています。
 職員さんも総出? 赤いジャケットとケーキ屋さんですっていう白い帽子にエプロン姿が,皆さんステキです。

 説明を終えると観望会に突入です。
 Yamaさんの20cmシュミカセの赤道儀が配線異常で追尾できなくなるというアクシデントが生じましたが,低倍率にして手動追尾。何とかなりそうです。Osakaさんも追尾用モーターの電池が切れてしまうというアクシデントがありましたが,近くにコンビニがあって無事クリア。
 予定通りに観望会スタートです。

 今夜の機材は4台ですが,まずは土星と月に向けられました。
 あちこから
 『すごいっ!!』
 『うわぁ

 『え〜?!』
 そんな悲鳴のような声が次々と聞こえてきます。 
 
 土星を見て,
 『すごいです。本当に図鑑の絵を貼り付けてあるのかと思いましたよ。』
 といった声も,一人からだけではありませんでした。
     
 始めて望遠鏡を覗くという人,県南の方で仕事をしてるが見事な空ですよと紹介してくれる人,熱心に質問をしてくれる小学生とお母さん。
 どの人もどの人もとても熱心にきちんと覗いてくれていました。幼稚園や小学生低学年の子どもたちもたくさんいましたが,機材の間を走り回ることもなく,順番に並んで本当にきちんと見てくれていました。
 月面も『ごつごつのないツルツルの部分もあるでしょ?水はないけど海って呼ばれてるんですよ。』と説明すると,聞いたとおりの内容をお母さんに伝える女の子。
 最大級のクレーターの大きさについて,『徳島県よりも遙かに大きいんだよ』と説明したら,目が点になってた小学生の男の子。
 見せるモノがあまりない中,こと座のε星(ダブルダブルです)を見せると,見えるまで見続ける人もたくさん。簡単にあきらめないですね。それで見えたときは,笑顔で大喜びしてくれました。視野の中では,ただの点が4つしかないだけの星なんですが,見終わった後に不思議そうな表情でうなづいてくれる人。
 皆さん,本当に気持ちの良い覗き方をしてくれていました。
 
  
 観望会終了時刻が来ても,まだ残って望遠鏡を覗いてくれてる人も数名。
 そして突然
 『キタ−━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!!!!!!
 なんて聞こえてきました。
 そうなんです。やっぱりプチ流行中なんでしょうか。スマホで天体を撮影しているんですね。うまく写ったでしょうか?
 楽しみ方はいろいろです。多くの人に楽しんでいただけた観望会になっていたと思います。
 数多くの,『すごい』っていう驚きや歓喜の声と,ていねいなお礼の言葉もたくさん聞くことができて,機材を準備した側の者にとっても楽しい観望会でした。
 協力していただいた会員の皆さんは,Osakaさん,のぶりんさん,Yamaさん,ピッコロの4名でした。協力ありがとうございました。
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