月見が丘海浜公園でのお月見観望会
2015/10/24


月見が丘海浜公園のマスコットキャラクターも観望会に登場

 
 月見が丘海浜公園関係の方から依頼を受けてのお月見観望会。

 参加協力者の皆さんからは,口を揃えて今夜は同じような会話が飛び出していました。
 それは・・
 『晴れましたね。』
 そうなんです。ここでの天文関係のイベントを開催してきた中で,こんなに気持ち良く晴れた日はなかったんです。月見が丘の職員さんの一人も『僕がここに来て3年目にして晴れました。』って。
 それくらい雲一つない好天だったんです。・・・・・最初は。
 皆さん,それくらいめずらしいことに感じていたんです。

 イベント開始は午後5時過ぎから。でもお月見は,月は出ているものの空が明るいので,とりあえず6時半頃からスタート。
 管理棟の中にあるイベントホールからは,いろいろな楽器からの演奏が聞こえてきます。
 音楽と天文の夕べ・・・ではないですね。曲は聞こえるけど,望遠鏡周りに人はいません。
 たまあ〜に,早く帰ろうとした人が覗いてくれるくらい。また,後からわかったことですが,音楽よりもお月見めあてで参加していた人は数名。その方たちが演奏会が終わる前に,興味津々に覗いてくれてました。
 
 ただ,今宵並んだ望遠鏡群は完璧に全台,月に向いています。
 強烈な月の明かりです。そのために他に見る天体がないんです。ですから,せめて,倍率をそれぞれに変えて,見え方の違いを設定するしかありません。
 望遠鏡も20cmが1台あるだけで,あとは双眼鏡やら7cm前後の小型の屈折機ばかり。その倍率も20〜30倍,60倍。そして20cmが160倍ほど。
 レポーターも,当初は7cmで20〜30倍を予定してました。でも,同じようなのがあっちとこっちとそっちにと。
 頭の中で,あれこれと割り算しながら,う〜ん,仕方ない。ほぼ一番小さな望遠鏡ですが,最大倍率でやっちゃおう!・・
 そんなわけで,じゃーん!!
275倍。口径cmあたり40倍近くにもなる過剰倍率で,ガッサンディクレーター付近にロックオン。
 小さな屈折望遠鏡,がんばりました。おかげで少しでも雲がかかると真っ暗。
 『ごめんなさい,向こうの望遠鏡を見てください。』とお客さんをたらい回し。
 
 本当に,同じ向きに筒が向いている観望会もおもしろいものです。そんな状態で,お客さんは違う倍率での見え方を楽しんでいただけたようです。
 そしてその反応も様々。
  
『地面(?!)が良く見える!』

 と,高倍率を喜ぶ人もいれば,『雲の流れも良く見えて立体感がある!』『明るくて良く見える』と,低倍率の方が良いと感じてる人もいます。
 いつものようなセリフも聞こえてきました。
 『写真で見たのと同じ! スゴイ。』
 『こんなのが目で見えるんですね!』


 横に来た一人のおばあちゃんが,いっぱい質問してくれました。
 『今日は月齢いくらですか?どうして端っこだけがギザギザしてるんですか?あの丸い形(クレーターのこと)を何て言うんですか?。』等々。
 回答を聞きながら,しっかりメモを取るおばあちゃん。
 月見が丘関係の人が,後から話しかけてくれました。
 『すみません,今回は演奏会めあてで来てる人は高齢者が多かったみたいです。天体を見てみようと思う人は少ないかもしれないです・・・。』
 と申し訳なさそうに。
 でも,その熱心なおばあちゃんのことを話すと『そうでしたか,それは良かった。』と喜んでくれました。
 他にも,それぞれの望遠鏡の周囲では,質問したり,スマホやコンパクトデジカメを望遠鏡にあてがって,月を撮影したりする人の姿がありました。
 また,モータードライブにけっこう注目が集まっていて,地球の自転のこと,同じ(角)速度で追いかけていることなんかを説明することに,あちこちでなっていたみたいです。
 小学生くらいの男の子が,じぃーっと見入ってます。覗くこと数十秒。。。身じろぎひとつしません。どんな想いが巡っているのかはわかりませんが,興味関心を深めてくれたのかなあ。

 後半,雲がどんどん増えてきましたが,終了間際まで月を見ることもできたし,ベガやその近くの二重星も見ることができていたみたいです。

 参加していただいた会員の皆さんは,海の男さん,yamaさん,のぶりんさん,Osakaさん,megoodさん,ピッコロの6名でした。ご協力ありがとうございました。

 この夜,並んだ望遠鏡たちです。
 他に地元の協力の方が,FC−76型屈折機をP2赤道儀に載せて参加してくれていました。

 
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