年末観望会2016/12/30


 年末観望会in潮吹き展望台!

 恒例の年始観望会(新春観望会)ですが,いつも寒い,いそがしい,等々の理由からでしょうか,ほとんど集まりません。前回?前々回?のときも,『年賀行事でいそがしくて・・』とのコメントをもらったことがありました。そういうわけで,今回は初の年末観望会です。年賀状と大掃除が終わってたら大丈夫かなあと観望会係さんと相談しました。
 場所は,空の条件の良さ,行きやすさとトイレがきれいなことから,潮吹き展望台で決まり。
 大晦日に観望会はあり得ないので,手前の期間で天候が良さそうな判断で30日。

 昼間,徳島市内はどん曇りでしたが,じわじわと晴れ間も増えて来て,夕方にはきれいな青空が広がっていました。
 観望会係さんから,ご指定の『おしるこ』をはじめ,カップラーメンを各種買い込んで,水を買い込んで買い出しは完了。
 一番乗りに到着して,のんびりしようと,いや,駐車場の間取りを考えようと早めに出発。ところが,やっぱり年末。けっこう道は混んでます。それに,晩ごはんの選択に思わぬ時間を費やしてしまいました。
 それで到着したのは,日の入り少し前。空はもう暗くなってきていました。
 一番乗りかと思っていたら,残念。既にKedamaさんが到着していました。
 Kedamaさんと,18時になったら晩ごはん食べようかと,宵の明星を見ながら相談。
 南西方面には,金星,火星,フォーマルハウト,アルタイルが並んで見えています。
 

 
 おしゃべりしてると車の窓がどんどん曇ってきます。外気温はうわさでは4℃。

                               
寒ぅ〜{{{{ヾ(*д*)ノ゙}}}}〜ぃ!!!

 そろそろ望遠鏡を組んで,金星や火星が沈まないうちにKedamaさんに見せてあげなくちゃと気合いを入れようとするんですが,なかなか思い立てません。車から出るのにも,かなりの気合いと勇気が必要なんです。でも,意を決してGO。
 気づいていただけたでしょうか?鏡筒の割に架台が華奢だと言われていたスペースボーイ型赤道儀から,EM−10USD赤道儀に,少しだけバージョンアップしました。多少の風でも揺れすぎることはありません
 とりあえず,沈まないうちに金星,火星,(火星の近くにきている)海王星を観望。だけど,風が強めで揺れまくり。上質なイメージでは全然ありません。

 まだ7時にもなってません。誰も来ないよねぇ〜って言ってたら,Fukudaさん到着。
 かなりお久しぶり! 懐かしい〜!!予想外の人が来てくれると,余計にうれしいものですね。
 機材も持って来ましたよとのことで,早速組立開始。
 でも,『(組立に必要な資材が)全部,揃っているかわかりません』と,Fukudaさん。
 Fukudaさんの機材は,ミューロン180にiOptron製のEQ45型赤道儀。こちらも架台は最新のもの。もちろん自動導入です。ハンドコントローラーでの導入作業がデフォルトなんですが,PC経由の方が直感的で扱いやすいし,英語じゃないところがいいからと,足元にはノートパソコンが設置されています。
 その後,Fukudaさんは,NGC7293惑星状星雲とか,淡い天体を次々と見せてくれます。メジャーでないところがスゴすぎ。さすがですね。

 そうこうしてるうちにヨネさんと,そのお友達が到着。思ったよりも早い到着です。さっそく望遠鏡を組み始めていただけました。
 ヨネさんの機材は,ビクセン製SXP赤道儀に,タカハシTSA−120型屈折。FC−100型機からのバージョンアップです。
 TSA−102の評判もかなり良かったこともあり,その大口径版なので見え味はかなり期待できます。ただ,まだ据え付けと調整には慣れていないので,自動導入実働までには時間がかかりますとのこと。

 続いてのぶりんさんが到着。予定外の人が来てくれると,『来てくれたんだ』と,やっぱりうれしいものがあります。
 そして,おなじみの20cmシュミカセを設置開始。ドルカーカム式の反射,屈折,シュミットカセグレンと機材が並びます。何となく豪勢な感じ。10cm〜20cmまで,形式も多種にわたります。見比べも楽しみになりそうな感じがしてきました。
 ただ,この20cmは鏡筒が黒いので,写りが地味です。ごめんなさい。
 この鏡筒で途中見せてもらったM42の光量はさすが20cmの迫力でした。
 以前,別の会合でアンタレスの伴星を見比べたことがあったのですが,そのときは,かなり大口径のニュートン反射よりもかなり小さなシュミットカセの方がきれいに分離できていました。副鏡サポート脚がない分,恒星像の『丸さ』は観望向きだと思っています。シュミットカセグレンは,鋭像というよりもきれいな像質と色合い,そして大口径による集光威力と解像度,そんな感覚を持ってます。



左の画像は,のぶりんさんが届けてくれたものです。
当夜のオリオン座付近の画像。
ずっと,みんなで望遠鏡を覗いたり,おしゃべりしたり,機材を見て回ったりしてたのに,いつのまに撮影していたのでしょうか。
電光石火の早業ですね。
 
 そして,観望会係のOsakaさん到着。
 あちこち場所を転々と変えながら,おなじみのミューロン210の設置開始。
 一見,赤道儀に見えますが経緯台です。21cmの口径と経緯台,観望という点では,超戦闘モードのスタイルです。Fukudaさんの180の兄貴分。こちらは口径が大きいけど完全手動導入。弟の方は3cm小さいけど完全自動導入。鏡筒はどちらも国産で架台はどちらも外国産。面白い対比ですね。三脚も安定感たっぷりです。

 10cmでも,何と今宵の最小口径機です。
 分解能と集光力ではまるっきりかないません。となると見せ場になるのは,コントラストと低倍率。 はじめに導入した3惑星の他に,天王星,M42,M1,M78,カストル,リゲル,すばる,・・・と導入しましたが,『スゴイでしょ』と言えたのは,二重星団h&χ。ハイペリオン24mm68°。28倍2.4°の低倍率と広視野で見るh&χは,おそらく最強でしょう。実際に,赤い☆が手前にあるように見えたりして,不思議な立体感があります。赤い☆以外にも,暖色系の☆の色が明確にわかります。もちろん2つの星団の全体が同一視野に見事に見えてます。これだけは最小口径機の今夜の超自信作でした。

 TSA−120の自動導入も調子を上げてきたみたいです。
 『本当はTOAにしたかったけど,重さは腰にきそうで』とのことですが,いわゆる高性能屈折機。コントラストや解像感はかなりのはず。春以降の木星や土星のシーズンが楽しみですね。今夜は,M42を見せていただきましたが,絹のような筋状に見える散光の具合が見事。コントラストも最高です。
 

 10cm〜21cmまで,屈折から反射まで口径も種類も多用な機材が並びました。
 覗かせてくれる天体も,M1,M15,M31,M32,M35,M36,M37,M38,M41,M42,M43,M45,M46,M76,M79,h&χ,NGC253,NGC288,リゲル,カストル,バラ星雲,金星,火星,天王星,海王星等々,メジャー級のものから,聞いたことのないようなもの(ごめんなさい記憶に残らないような記号で)まで。久しぶりに冬の天体群を堪能できました。
 ただ,M1は何かなんか??でした。Fukudaさんのミューロン180の100倍でも,ボンヤリ。とても佐渡島にはほど遠く。10cmの屈折のコントラストの良さをしても,ボンヤリ。何か空の条件の良くなさがあったのでしょうか。
 


 そんなこんなで,21時が過ぎ,『そろそろお湯沸かしましょうか?』とOsakaさん。
 風はそれほど強くはなく,それほど体感気温は下がってはいないはずですが,じわじわと低気温(おそらく0〜2℃)は,みんなの身体に染みてきていたと思います。
 で,湯沸かし開始。
 ところがお湯が沸きません。火力が足りないのか,お湯が多すぎるのか,・・。どうも,下から熱くなるけど上の方から冷えていくのではと。それで,なんとOsakaさんが持って来たのは車のフロントガラスの日よけ。これでコンロとヤカンを囲んで熱を逃がさない作戦。
 
 
 待つこと数十分。無事,沸騰。
 おかげで,カップラーメン,おしるこ,カップ春雨完成。なんとか暖を取ることができました。
 それにしても,Osakaさん,トッピングがなかったですね。企画時の相談メールには,
『トッピングはおまかせください』 なんて書いてあったので,ちょっとびびりながらも期待をしていたのですが。また,次の機会に ですね。(^^)
 
 今夜,参加していただいたのは,Kedamaさん,Fukudaさん,ヨネさんとお友達,のぶりんさん,Osakaさん,ピッコロの7名。
 大小様々に多種の望遠鏡が並び,数多くの天体を覗くことができて,本当に観望会といった感じになりました。寒い中,集まっていただけました皆さん,ありがとうございました。お疲れさまでした。
 ではまた,次回ご一緒しましょう。
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