鳴門市リサイクルセンター依頼の『天体観望会』 2017/07/30







 
完全に恒例となっています,鳴門市リサイクルセンターからの天体観望会です。
 今回は,100名を越す参加希望者があると聞いてました。会員さんたちの協力も得られて,機材は5台ほど集まったのですが,
 100÷5=20
 通常の観望会では,待ち時間がかなり長いものになります。
 事前の作戦としては,A〜Eまでの5班に分かれてもらって,それぞれが個別に望遠鏡を覗いて回る。そして,2班ずつPCから投影されたプラネタリウムを元に解説を聞くという形で対応。
 とりあえずは人の流れ的にはこれでOK。
 解説者担当のOsakaさんも,3回,よく似た内容で説明するのはたいへんだったかもしれませんが,だんだん熟成されてきていたような気がしました。
 ※次も大丈夫ですね。
 (^^)

 望遠鏡での観望,まずは,まもなく山の向こうに沈んでしまう木星に5台が一斉に向けられました。まあ,小型の望遠鏡に割当たった班の人たちにはごめんなさい。『大きな望遠鏡ほど,基本的には良く見えるので,他の望遠鏡も見て回ってくださいね.』と声をかけながらも,屈折の特性を生かして,一番コントラスト良く見える倍率を選定しました。
 それにしても,一班20名のはずなのに,永遠と続きます。おそらく他の班の人たちも見に来てる??
 あまりにずっと続くので,『他の望遠鏡でも木星,見られました?』と尋ねてみたら,2台目とか3台目ですという返事。
 それで,月面に切り替えました。すると,こちらの方が反応良いこと良いこと。
 『うわぁ!』
 『すごい』
 ・・・ といった声が続々。
 ※後から聞いた話では,今夜は他の望遠鏡でも月面観望の評判が,(土星を上回るほど)良かったとのことです。

 それから,最近の傾向なんですね。スマホで月面撮影。
 他の何台かの望遠鏡でも,スマホを当てながら苦闘してる姿がありました。
 
 レポーターの機材は,今回の最小口径なんですが,今回準備していたのは,HD164595という恒星。
 月面や土星,大きな球状星団とかは,皆さんの大きな望遠鏡に任せて,ちょっと異質な天体をと考えてみました。
 ヘラクレス座にある7等の星なんですが,地球からは93光年の距離にある恒星。この恒星は,1つ以上の惑星を持っていることで知られています。その惑星は,ホット海王星と例えられていて,太陽系に当てはめると,水星よりも内側の距離に海王星レベルの惑星が回っているらしいことがわかっています。
 ファインダーが3cmと非力なこと,正立なので暗い星が見えにくいこと,空も薄雲があったりで,7等の星がなかなか導入できません。何度目かのチャレンジで,視野内に導入できたのですが,今度はどの星が目当ての星なのかどうかの確定が難しい。やっとのことで特定はできたけど,この時点で見てもらえたのは2〜3人。
 見た目には,単なる点像で,全然おもしろくありません。ただ,この恒星系には惑星が回ってるだというロマンを感じるかどうかですね。
 まあ,もう少し早めに見せてあげて,もっと反応も見たかったのですが。。。
 ちなみに,この恒星に関連して,昨年,この恒星方向から強い自然界には生じない電波信号が届いて,『うわっ,地球外生命体からの信号だ!』みたいに騒がれたいきさつがある恒星でもあります。
 その後,その信号に関しては,地球内の雑音を拾ってしまっていると判断された経緯がありましたが,その後,『今後も継続観測を続ける』とされて,雑音説は消えています。
 そして,この恒星系にはホット海王星(恒星に近すぎて生命は存在できないという予想)以外にも,知り得ていない(生命の生じやすい環境の)惑星があり,その惑星からの信号ではという話。また,重力レンズ効果により,他の天体からの信号を拾っている可能性もあるという説。一番可能性が高い判断としては,やっぱり地球上のどこかの雑音を拾っているという説。とかいろいろとあるようです。
 こんな話って楽しいですよね。
 できれば望遠鏡を覗いてもらいながら,そんな話もしてあげたかったような気がしました。

 

  参加協力者はOsakaさん,ダヤンさん,yamaさん,のぶりんさん,Kumaさん,陸ちゃん,モリモトさん,ピッコロの8名でした。 

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