鳴門市環境学習館依頼『天体観望会』2022年1回目
 2022/08/06


 
 

 鳴門市依頼の天体観望会,例年2度開催の予定になっているその1回目。場所は鳴門市ウチノ海総合公園グラウンド。
 天気予報では雲が多いかもとのことでしたが,開始時刻前は快晴。気持ちの良い青空が拡がります。適度に風もあり,蚊の心配もなさそう。
 ここは視界も広く,観望場所としては快適な場所だと感じます。
 
 今回は,半月過ぎの月があり,観望対象はこの月と土星がメイン。
 参加者は57名とのこと。ところが今回は機材が不足気味。まずはOsakaさんが2台準備してくれて,計4台。まあ,57名といっても家族単位での参加がほとんどなので,15家族前後?観望会開始時に皆さん,集まってくれてましたが,それほど多いとは感じません。4台の機材でなんとかなりそうです。

 
 
 今回,並んだのはほとんどがおなじみ機材です。ドールカーカム型21cm反射,7.5cmED屈折,シュミットカセグレン型20cm反射,10.6cm屈折の4台。
 違っていたのは,いつもは案内役を引き受けてくれているKumaさんが7.5cmの屈折のオペレーターに抜擢されていたこと。
 それとそれと,yamaさんのいつもの20cm自動導入機ですが,今回モータードライブのギヤを止めているビスが外れて行方不明に。自動導入も追尾も微動も,いずれも機能しません。周辺を探してみましたが発見できず。これはちょっとピンチ状態。仕方なく手動(粗動)追尾という荒技しかないということに。
 
 
 しばらくして観望会がスタート。
 
※今回は,自分の機材から離れることがほぼできなかったので,他の機材周辺での聞き込みができませんでした。
  よって,10.6cm屈折機周辺のみの簡易レポートとなります。

  まずは,月全体像を見てもらってました。ピント合わせをしながら,かなり気流が良いのではと感じてました。アルプスの谷とか半分顔を見せたコペルニクスとかの壁面が,コントラスト高く,ごつごつして良く見えています。
 観望してもらっての反応は,あまり多くはなかったので,無理に『感想を一言!』,『感想言ってくれなきゃ歌一曲』とか言いながら,無理に返事をもらったりしました。
 主に小中学生ですが,『きれい』,『丸い(?)』,『まぶしい』といった無難な感想もあれば,『ゴツゴツのない平たいところがあります』とか,『うさぎの模様が半分見えてます』とか,良く観察しての反応もけっこうあったような気がします。
 一通り見終わった感があったので,倍率を上げてみました。
 ※115倍〜230倍
 3人に1人くらいに,『お〜っ!』と声が出ていたようです。
 その中で一人の男性が,赤道儀の機能や望遠鏡のことに興味を持たれたらしく,アイピースを覗くよりも,機材に見入っていたのが印象的でした。
 
 
 土星は21時近くになってからと思っていたのですが,20時頃から導入を完了してる望遠鏡もあったみたいで,『うぁ,土星だ』といった声も聞こえ始めました。視力0.8の私は,東の空に見え始めたばかりの1等弱の土星がわかりません。仕方なく,木々の稜線をファインダーで流しながら導入。

 やっぱり土星は人気ですね。それでも,やっぱり小学生よりもおとなの方が真剣に観察してる人が圧倒的に多かったような気がします。天文は往々にしておとなの趣味です。(これは個人的な意見ですが。)
 半時間ほどして,わずかですが高度が上がってきた土星。安定してかなり良く見えるようになってきました。土星の縞模様も見えていて,本体の色や縞模様のことを感想に述べる方もいました。
 ですが,土星が良く見え始めた頃には参加者の1〜2割は帰ってしまった状態。
 閑散とし始めた望遠鏡周辺では,スマホでの月面撮影が注目されてました。クレーターは1つ2つしか写らなくても,とてもうれしそうにされてました。

 今回は,他の機材では一等星やアルビレオ等の観望もあったかもしれませんが,リポーターのブースでは,ほぼ月と土星の観望で進んでました。途中,Kumaさんが,『あれが夏の大三角で・・・』,『あれが彦星で・・・』という声が聞こえてくると,望遠鏡に並んでいた10人ほどが,一斉に空を見上げて,『えっ?どれがそう?』,『聞き損ねた。もう一回言って』といった声が聞こえてきました。
 やっぱり,望遠鏡を覗くだけでなく,星座や星空全体にも目を向ける時間があっても良かったかな。
 



  参加協力者はOsakaさん,Yamaさん,Kumaさん,ピッコロの4名でした。 

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