鳴門市環境学習館依頼『天体観望会』2022年2回目
 2022/08/28


 
 鳴門市依頼の天体観望会,例年2度開催の予定になっているその2回目。場所は1回目と同じ鳴門市ウチノ海総合公園グラウンド。
 昼間は雲が多く,やきもき感があったようですが,観望会係さんの『回復します』との予報通り,時間の経過とともにどんどん青空部分が多くなり,18時には快晴。低湿度のさわやかな風もあり,何となく秋晴れ。鳴門市依頼の観望会は順調に2回とも無事開催となりそうです。
 最初は蚊の気配もありましたが,しばらくすると虫除けの必要もなくなり,本当に快適な状態での観望会開催となりました。
 
 今回の観望対象のメインは,土星と夏の天体。まあ空が明るいので,夏の天体といっても限られてはきそう。
 参加者は新型コロナ感染が拡がっていることからの警戒があったのか,1回目よりもずいぶんと人数は減り,40名弱とのこと。けっこう少人数感があります。
 リポーターは,機材のほとんどが土星に向いてもどうかと考えて,土星のすぐ近くにきている小惑星ベスタの位置を確認。今日はこれをこそっとターゲットの一つにしておこうと計画していました。
 そして今宵,準備された機材は6台。十分過ぎるほどの機材数です。
 まずは,その機材たち。
 おなじみのミューロン210。観望の主対象が土星なので,もうこれに任せるしかないでしょうといブツ。
 ただ,いつもとちょっと違うのは,Osakaさんが『新兵器です』と話す,”今,この望遠鏡にはこれが見えていますよパネル〜”。LEDランプでホワイトボードに書かれている板面を照らすようになっています。制作費(ボードを除く)100円とのことですが・・・。微妙感満載であまり反応できませんでした。だけど今宵注目ポイントの一つには違いありません。

 
 
 おなじみシリーズ第2弾。Yamaさんの20cmシュミットカセグレン。これも口径が20cmありますから,惑星にはもってこいの筒っぽです。前回は赤道儀駆動モーターギヤの固定ビスがなくなって,完全手動&粗動ガイドという神業で天体を導入したという経緯がありました。そのビスの替わりは?と尋ねると,『奥に入ってました』とのことで,ザ・解決。
 今回は本領発揮で,見栄えのある惑星像が見えていたようです。

 
 この時点ではまだ会員さんではないのですが,当会会員のお知り合いの方が持ち込まれた機材。18cmマクストフカセグレン。これも大口径でありながら,副鏡に支持脚がないためコントラストは高め。まだ十分に使いこなせることができませんからと話されていましたが,土星も無事導入して参加者さんたちに見せることができていました。
 ※この夜,正式に『入会します』との表明をいただきました。
 
 
  ダヤンさん持ち込みの機材。最近はかなり小振りなブツで参上されてる感じ。
 これも15cmニュートンの片持ち型。でも,接眼部が低い?!誰かから『寝てみるんですか?』といった声が聞こえてました。

 
  Yachinさんの機材。今夜は電子観望の予定だったそうです。鏡筒は7cmアポクロマート屈折。機材の準備も完璧と感じていたのですが,無線接続が不調で,調整に時間をとられたそうです。けれども,終盤には無事稼動できるようになったとのことです。
 他の5台の機材が全て眼視の中,とても貴重な電子観望。次回また期待したいですね。

 
  リポーター持ち込みの9cmアクロマート屈折です。F5.5の短焦点で色収差が爆盛そうですが,意外に良く見えます。土星も倍率は上げられませんが,120倍程度までならとてもシャープ。木星の縞模様もけっこう見えます。今回は低倍率で明るい星雲星団と小惑星ベスタをと考えて,正立5cmファインダーに替えてきました。

 
観望会の方は,開始直後から各鏡筒とも土星を導入。『どの望遠鏡からでも自由に観察してください』の声とともに,参加者さんたちはあちらこちらへ。
 さすが観望会人気NO.1の土星だけあって,『すごい』『良く見える』『かわいい』『輪っかが見える』といった,いつもの歓声と感想が聞こえてきていました。この時点でまずは観望会は無事正立,良かった良かった。
 しばらくすると,各望遠鏡ごとに導入対象が違ってきます。
 アルビレオ,M7,M8,M13,M27,M57,アンドロメダ座大星雲(M31),ベガ,アルタイル,アンタレス,ミザール,こと座ε,ケフェウスμ(ガーネットスター),コートハンガー・・・等々。空が明るいので見栄えはそれほどではないのですが,けっこうな数の天体を見せることができていたようです。
 参加していた小学生らしい子どもたちも,(少人数ゆえ)じっくり何度も望遠鏡を覗くことができていて,そこそこ楽しめていたように感じました。
 また,何人かは『夏休みの自由研究に星座のことをまとめるから』とのことで,さそり座やいて座,七夕の星々などのことを質問したりもしてました。少しはお役に立てたかな?観望会終了近くまで残っていて,何度も望遠鏡を覗きに来る子どもたちもいました。
 終盤,土星の高度が上がってきたので,作戦通りの小惑星ベスタ導入。ところが,『小惑星ベスタが入りましたっ!』と紹介して,何人かが集まって来たのですが,
 『小惑星って何?』
 確かに・・そうでしょうねと。ほとんど耳にしない,地味すぎる天体。これは残念ポイントでしたね。ただ,一人だけ説明を挟む前に,火星と木星の間を回っているんですよねと解説をしてくれた方がいました。M78星雲ってホントにあるんですか?という質問も投げかけられましたし。けっこう宇宙や星に興味がある人なんだろうと。
 
 望遠鏡での観望と,ときおり挿入されるKumaさんの星空紹介。なかなか調和がとれていました。それから,”緑色のライトのところの望遠鏡には・・・,赤色のライトの望遠鏡には・・・と色で区別しての紹介はなかなか良かったですね。Osakaさんの案内板表示とともに,今回は何が見えているかが良く見えた観望会だったような気がします。

 
 



  参加協力者はOsakaさん,Yamaさん,Kumaさん,ダヤンさん,Yachinさん,bella stellaさん,ピッコロの7名と後に新入会員となるOさんの計8名でした。
  皆様,お疲れさまでした。 

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