阿南科学センター2022年『科学の祭典』出展
2022/11/27







(リポーター):
  『私は見たんです!顔がライオンみたいで,でも体は緑色。』
  『振り向いたら,いきなりそこにいたんです。』
  『大きくて,今まで見たことのない,とても不思議な生物でした。』

  
『うそじゃありません,本当なんです!』
  『信じてくださいっ!』






(リポーター):『あれは何?』
(Natsuさん):『あれはですね,あななんっていうんですよ。』



(リポーター心の声)
 『あなたは,誰なん? 略してあななん・・・。そうか,なるほど。』





 あななん:
 本当は,阿南市のマスコットキャラクター。
 特徴:見たところ,ジャンケンではドラえもんに必ず勝てそう。
 たてがみっぽいのは,花と光を表しているそうです。
 けっこうかわいいかも。
 今回は,当イベントに招聘?
 お願いしてみたら,しっかりと望遠鏡を覗いてくれました。鼻で覗くかと思って見ていたら,きちんと目で覗いてくれました。見えるのかな?

 そして,屋外に目を向ければ,何と出店がたくさん。今までにはなかったことです。
 ちょっと散策してみたのですが不思議さがいっぱい。
 メダカすくい,クレープ,占い,鳥の丸焼き(!)・・・ 『科学』の祭典とは,けっこう毛色の異なる露店がずらり。おもしろいっちゃおもしろい。

 キャラクターの出現,立ち並ぶ露店。
 
今回の科学の祭典は,今までとはひと味もふた味も違ってます。
 
 


 さてさて,本題のレポです。(専門的な視点からのレポではありません,念のため。)
 2020年,2021年と新型コロナの影響で,中止せざるを得なかった科学の祭典ですが,今年は何とか開催。当会も2019年以来3年ぶりに出展ということになりました。
 
 まずは,当会ブース周りの様子から。 
 屋外での月観察のために,センターよりお借りしたタカハシ製FS-102。ポイントは淡い月を探すために5cmの大きめのファインダーをリクエストしていました。
 前半はこの機材も操作体験のために使われました。
 
 同じくタカハシのFS-78を借用。こちらは,比較的小型の機材であるため取り回しが楽。望遠鏡操作体験のために使用する予定。
 
 当会出展ブース奥に鎮座してるのは,ダヤンさんの55cm双眼望遠鏡。『アマチュアが自作した双眼望遠鏡では世界最大の1台』。総重量は230kgだそうです。
 どこから覗くのか疑問に感じる人もいたらしく,次回はマネキンに覗かせようかという話も。
 
 こちらはいつものプチ展示物。前々日にささっと作りました。手抜き感がありありですが,文字通り飾りっ気が必要だと思っての掲示物です。
 星羊翁さんより,モニターを置いて,そこに画像と解説を順次映し出していくのを見てもらう方が良いかもとのご意見をいただきました。確かに,印刷物の掲示はあまりにアナログ感満載。掲示も”デジタル”にシフトした方が,最近の人たちには目に止まりやすく,写真や文字も追いやすい。次回は作戦を練りたいと思います。
 本もどきの方は,前作よりも,カジュアルな印象の内容に改訂。じっくりと目を通してくれる人がいて良かった。

 
 お隣は,毎度の天体望遠鏡博物館さん。望遠鏡の操作体験という部分は重なるので,確認の必要もないままに今回も合体!垣根はありません。
 今回は,不思議と,『天体望遠鏡は逆さまに見えるんですね。』とか『どうして逆さまなの?』という,質問やつぶやきが多かったような気がします。博物館さんの方で準備されていた”望遠鏡の仕組み説明用望遠鏡”が役に立つことが数回。言葉での説明ではうまく伝わらなくて,それよりも実際に見ながらという解説の威力を感じる場面が何度かありました。

 
 博物館さんのもう一つ向こうのブースでは,センターの職員でもあるimakoさんが『星座早見缶』制作ブースを展開。
 これ,かなり好評だったようです。上の写真は制作途中の未完成品。これに星空の見えない部分にあたる黒い紙を貼り付けていくみたいです。なかなかよく考えられているアイデアものです。
 
 操作体験では,モレキュールさんがとても丁寧に望遠鏡の扱い方を説明してくれていました。
 望遠鏡を触っていた何人の中に,望遠鏡が好きというか,機械モノが好きというか,かなり小さなお子さんだったのですが,ものおじせずに望遠鏡を振り回す子がいました。ファインダーを覗きながら,鏡筒をグイグイ動かす仕草はすでに小さなアマチュア天文家。多くの子は,遠慮がちだったり,少し触ったらもういいやという感じだったりしていましたが,その子は違いました。好きなのかこだわりがあるのか,望遠鏡に向かう姿からは,関心の高さが十分に伝わってきました。
 
 前回,前々回に比べて,天文ブースにて望遠鏡を触ってくれる人たちが多かったような気がします。科学センターからは,参加者数はそれほど多くなかったと聞きましたが,こちらの天文ブースに関して言えば,多いというのではないけれど,訪問者数はおそらく過去最多。良い感じでした。
 ちなみに覗いているのは景色の他に,地球とベガのイラスト。向かいの施設の柱にOsakaさんが貼り付けてくれました。下過ぎる上過ぎると行ったり来たり。ありがとうございました。
 また,終盤,片づけようと取り外しに行ってくれたOsakaさん,『(まだ見ている人がいて),地球が消えた!』と聞いて,また貼り直しに出向いてもらったり,またまたご苦労さまでした。

 午後,活動の主体は屋外にての月観察になっていました。多くのスタッフが外に移動した後も,Kumaさんは望遠鏡操作説明の方に残ってくれていました。
 『がんばって,動かしてみたい人?!』→『はぁ〜い。』
 なんか,子どもの乗せ方,上手だなぁ・・・。ちょうど私が戻ってきたとき,3名ほどの子どもたちも目をキラキラさせて望遠鏡を覗いていました。
 Natsuさんは,忍者のごとく地味ぃにお客さんに忍び寄って,穏やかな声かけにとともに,親近感溢れる口調で星のお話や説明をしてくれていました。。

 その屋外での様子です。
 FS-102以外にも計3台の望遠鏡が準備されました。
 観望対象は月。
 三日月なのでファインダーで簡単に導入できるだろうと高をくくっていました。それが,雲が多く空も若干白っぽいのか,全く捕まえることができません。
 視力の良いOsakaさんと二人がかりで捜索するも手応えなし。仕方なく赤道儀の目盛環を使って導入することに。
 まず太陽に鏡筒を向けて,太陽の赤経赤緯に目盛を合わせて,次に月の赤経赤緯まで鏡筒を動かす。
 それでも月はファインダーの視野内にいません,あるいは見えていません。仕方なく,太陽との赤経の差分,赤緯の差分だけ鏡筒を振るという方法でも試してみましたがダメ。赤道儀を設置するときにスマホで北を調べたのですが,使った3台のスマホが全部違う向きを北だと差してくれました。じゃあ,平均してみようかとか意味不明なことを言ったのがまずかったのか。極軸の設定が違っていたのには違いない。まあ,それでも広視野のファインダーには導入できてるはずだったのですが。
 そんな旧態依然のやり方で手間取ってる間に,両隣では最新の自動導入にて普通に月が導入されてました。
 悔しい気持ちもあるのかないのか,ファインダーでキョロキョロしていたら月発見。何とかFS-102でも三日月を見ることができました。その後は空の青さも落ち着いてきたのでしょうか,肉眼でも簡単に見つけられるようになっていました。

 いつもながらに自動導入の威力ですね。
 それでも,いろいろと工夫しながら,赤道儀で天体を手動導入するのには味があると個人的には思っているのですが。これは負け惜しみ?
 

 順調に月観察ができるようになってからは,遠慮がちに通り過ぎようとするお客さんたちに,『三日月が見えてます,見ていきませんか?』と積極的に声をかけてくれるかめさん。おかげで想定を遙かに超えるほどの人たちが三日月を観察してくれていたように思います。
 中には,『夜の月は観望会で見た経験があるのですが,昼間の白い月を望遠鏡で見るのは初めてです。』と喜ばれていた方もいました。


 今回は,参加協力いただけた会員さんが9名と過去最多。屋外で実天体を観察できたのも初。ブースで望遠鏡を覗いてくれた人数も感覚的ではありますが過去最多。あななんの登場を始め,露店の並び,今までとはかなり印象の異なった科学の祭典だったと,天文ブース視点では感じることができました。
 
 お客さんの足取りが途絶え始めた午後3時半過ぎから片づけ開始。予定通りに4時終了となりました。
 ブース解散後は,いつもの喫茶Kumaの開店。そしてパティスリーNatsuさんより,ショウガ入りのケーキ。気温が下がり始めていた時間帯に,ちょうどよい温かさと甘さが身体にしみました。ごちそうさまでした。

 遠いところをお手伝いにきていただいた会員の皆さん,協力ありがとうございました。
 終日,ほとんど立ちっぱなしの状態で,地味に疲労が残ったのではないでしょうか,本当にお疲れさまでした。おかげさまで充実感の感じられた天文ブースだったと思います。また,協力していただいた会員さんより楽しかったとの感想をもらえて,それが一番良かったかな。
 今回,参加・協力いただいたのは,ダヤンさん,かめさん,Osakaさん,Kumaさん,Natsuさん,モレキュールさん,星羊翁さん,IMAKO さん(センター職員),ピッコロの9名。お世話になりました。
 
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