隕石捜索隊に参加してきました!
 本年1月3日,剣山系上空に突入する大火球が見られました。
 その明るさや衝撃波から隕石の落下は確実とされていました。各地での目撃情報もあり,どうも剣山系上空で燃え尽きて落下した可能性が高いと判断されたみたいです。Syuan会長が撮影した動画DATAや各種情報を元に,日本流星研究会や高知大学の計算・分析により(少なくとも)13箇所に落下している可能性が高いとのこと。
 ※ちなみに,Syuan会長によると,四国で唯一隕石が落下していないのが徳島県だけで,やっと,ようやく今回,落下が確実視されたということです。
 それで,今回,落下した隕石を拾うべく隕石捜索隊が結成されました。
 ちょうど仕事も休みが取れたので,入隊して一緒に隕石を探してきたので,とりあえずレポしておきます。

 今回(この日だけですが)集まった捜索メンバーは,美星スペースガードセンター職員のNさん,京都の(隕石に高い関心を持つ)写真家Sさん,当会のSyuan会長,当会会員で阿南市科学センター職員のIMAKOさん,ピッコロの5名。

 まずは,勝浦町道の駅に集合して作戦会議です。
 リポーターは,隕石探しはもちろん初めてのことで,ワクワク感が半端ありません。
 『じゃあ,今回の隊長はSyuan会長にということで』とNさん。
 
 『体調はあまり良くないんだけど私が隊長?』 とSyuan会長。

                
(-_-;)
 計算と分析に基づくデータからは,13ケ所の落下地点が存在します。大まかには西方向から東方向へ落ちていて,西に落ちたものほど小さいけど数は多い。東に落ちたものは数は少ないが大きい。それで,まずは月ケ谷温泉南の山中に落ちたと見込まれる隕石を探すことになりました。場所は美杉峠手前。
 山道沿いから森の中へ入ったりしながら探します。
 探す上でポイントになるのは,表面が黒い可能性はあるけど,月日が経ってるので,薄れてる可能性アリ。ということ。大きさは小さい。磁石にくっつく可能性が高いということ。これだけです。

 写真ではわかりづらいですが,Syuan会長手製の『歩くと隕石がくっつく器〜!』

 ロープの先に強力(ホック用の)磁石を付けたものです。これを転がしながら歩いていると,鉄成分を含む隕石がくっついてくるという仕組み。何と参加人数分,作ってkれてました。
 
 しばらく探していると,磁石にはくっつかないんですが,他とはちょっと違う石を発見。
 割れているのですが,外側の表面が黒い。そして明らかにコンクリート破片などではない自然石。これは!!と思ってSyuanさんに見せると,
『う〜ん,違うなぁ。隕石の表面は指で押したときのような模様があるから』とのこと。
残念・・・。
 小一時間,みんなで探しましたが,やっぱりというか何も見つかりません。
 それで,小さいものを見つけるよりは大きい物の方が目には止まりやすいのではと大物が落ちている可能性のある鷲敷方面に移動。
 鶴林寺方面の山道から,山中を抜けて阿南市,那賀川沿いへ。
 頼りはGPS。落下地点の緯度経度が判明しているので,スマホを頼りに捜索地点を目指します。先導はIMAKOさん。迷いなく進む姿は頼りになります。

 到着したのは,那賀高の川向かい。
 えぇ〜,こんなとこ探すの!?っといった感じの所です。
 道路沿いギリギリまで山の斜面が迫った場所で,落石防止用の鉄編みが張り巡らされています。
 ということは斜面に落ちてきたら,このネットにひっかかってくれる可能性もある。だけど,すごい傾斜と,細かい小石が常時落石してきてるような,けっこう危険な場所。垂れ下がった枝を持っても,元が朽ちていて簡単にちぎれます。なかなかスリリングな時間です。

 こちらでも小一時間探しましたが,思うような収穫はなし。
 ※降りてきてから,見上げて見るとサルの団体さんがすぐ近くにいました。襲われなくて良かったぁ〜。

 で 続いて太龍寺方面に移動。
 計算上では太龍寺北西付近に,ある程度の大きなものが落ちているかもしれないとのこと。
 太龍寺は,四国八十八箇所霊場の第二十一番札所。
 
もちろんロープウェイに乗らないとたどり着けません。乗り場施設の入口には,池があり,きれいな鯉が泳いでいます。
 若干疲労感の漂うSyuan会長ですが(鯉を見ながら)
 
『こっちへ,こい。な〜んて』

                            (-_-;)

 なんか,なんかクオリティが下がってるような。
 かつての会長は,こんなレベルじゃなかった・・・。
 
 でも・・・
 ロープウェイの入り口では,専任の解説員さんが, 『足元にお気を付けてお乗りください。』とアナウンス。
 すると
 
『わたしは はしもとですが』と Syuanさん。
 そして再び
 
『わたしは はしもとです』と Syuanさん。
 
 Nさん,   【・_・?】
 Sさん,   【・_・?】
 IMAKOさん 【・_・?】
 
 誰もが     【・_・?】

 そしてSyuanさん,
 『あしもとに気を付けてと言うから,わたしは はしもとですって』とポツリ。


                 
 (*°ρ°)

 みなさん,安心してください。
 会長は健在です。
 到着です。
 ところが,お寺本堂の北西側へは全く到達できません。もちろん道はなく,道なき道は,杉の葉が積もった崖だったり,蛇がいそうな草むらだったり。
 ここでは捜索するまでもなく断念。
 お寺の関係者に,隕石のことを尋ねてもみましたが期待したような返事は返ってきませんでした。
 
 まだ,時間が残っているので,あと一箇所。お接待のきのこ茶をいただきながら,道路沿いに近そうなポイントを目指しましょうとのことになりました。

 ロープウェイで山を下りて,車で10分ほどの場所。
 歩くと隕石がくっつく器を転がしながら歩きます。
 するとポツンと石のかけらがくっついてきました。
 小さいのですが,良く見ると隕石(の破片)に見える!よく見かける石っぽくない。かといって,鉄製金属の破片ぽくもない。
 多少の期待を込めながら,Syuan会長に見せると
 『う〜ん,違うなあ。鉄鉱石かも。』
 残念。


 結局,午前10時から午後5時半頃までの7時間強で4箇所の捜索行。収穫はゼロでした。
 気持ち的には,これって数千人でやらないと無理なのかもと感じます。また,会長の言うように超能力が必要かもというのも大きくうなづけます。
 でも,隕石探しってけっこう楽しかった。今までやったことなかったことでワクワクできたし,宇宙からやってきた物を下を向いて探すというのが,非日常な行動でもありました。
 最後に,また2回目があるかも。そのときはよろしくとの声で解散となりました。
 みなさんに,若干の疲労感が漂ってはいましたが,初めて顔を寄せる人たちも多く,本当に楽しいひとときでした。
 参加されたみなさん,お疲れさまでした。


TOPに戻る