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Tokushima Astronomical Research Association

9月の星空案内

 9月です。今月は秋分があります。旧暦では立秋を過ぎて,9月のほとんどは仲秋。(中秋の名月は10月6日)秋の盛りの時期です。それにしてはまだ暑さの残る日々が続くのかもしれませんが。
 今月の目玉は9月8日の皆既月食でしょう。注意したいのは,8日の夜ではなくて,7日夜から日にちをまたいだ深夜。8日の午前中の現象です。午前1時半ごろから欠け始めて,月食の終了は午前5時前になります。皆既月食の全過程はけっこう長い。
<主な進行時刻は下の通りです>※半影食は無視しています。
 部分食の開始(欠け始め)1時27分
 皆既食の開始 2時30分
 皆既食の最大(影の中心に一番近いところを通る)3時11分
 皆既食の終了 3時52分
 部分食の終了(元の月に戻る)4時56分
 さて,各時刻を見てわかる通り,思いっきり深夜。ゆっくりじっくり楽しみたいところですが,全部見ていると,ほぼ徹夜になってしまいそうです。そこまで観望する人はどれくらいいるのでしょうか。ちなみに筆者は,とても徹夜をする体力も気力もありません。なので,皆既食の開始後少々くらいまで,望遠鏡を出していようかなと考えています。皆さんはいかがされますでしょうか。
 下は,皆既食始まる2時半頃のイメージです。

 とりあえずは自宅で見られる方が多いかなと思います。南西から西方向が,広く高く視界が開けている場所であれば良いのですが。皆既食が始まる頃は,方角は南西から少々西よりの,高度は35度とそれほど高くはありません。部分食の終了時でいうと,高度は10度ほど。
 ほんとうにどの辺まで見るかが関心事になるような気がします。ただ,後半,薄明が始まりかける頃の,青みのある空を背景にして満月に戻っていく様子も,なかなかきれいに感じるのではと考えます。
 


☆★2025年9月の主な天文現象

 8日(月)  ○満月※皆既月食(注)日曜の夜からの続き
 14日(日)  下弦の月 
 19日(火)  水星が西方最大離角
 22日(月)  ●新月 
 24日(水)  海王星が衝
 30日(火)  上弦の月

☆★2025年9月の惑星
 水星 観察困難,不可
 金星 観望好期,未明東空,明けの明星−3.9等 
 火星 観望はギリ可能 夕方西空に1.6等 ※視直径は小さい
 木星 明け方未明 東空
 土星 観望好期,うお座で0.6等
 天王星 深夜,おうし座で5.7等 
 海王星 観望好期,うお座で7.8等
 
2025年の主な天文現象(徳島で見られるもの)
 11月7日 プレアデス星団食(月齢16)
 12月14日 ふたご座流星群極大(良条件)
 12月31日 プレアデス星団食(月齢12) 
2026年の超主な天文現象(徳島で見られるもの,見えの良くないものは除外)
 1月7日 レグルス食(月齢18)
 3月2日 レグルス食(月齢13)
 3月3日 皆既月食
 11月24日 プレアデス星団食(月齢15)
 12月14日 ふたご座流星群極大(好条件)