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Tokushima Astronomical Research Association

12月の星空案内

 11月中旬,ここにきてやっと秋らしいと感じる日が多くなりました。感傷チックに『晩秋』といいたいところですが,時候は『初冬』,冬ですね。短い秋といわれますが,もう少しその秋を味わいたいと思うこの頃です。
 星空の方では,11月は土星の環の『準消失』が注目されましたが,消えることなく見えていましたね。6cmの望遠鏡でも見えたとか4cmでも何とか見えてたとか,そんな話を耳にしました。もしかして,想定された土星環の厚みがもっと厚いのか,それとも光が散乱する等の漏れ出る原因があるのか。まあ,次は15年後です。環の細い土星よりも,カシニ空隙のしっかり見える土星の方が土星らしくていい,早く輪っかが迫力で見える土星に戻ってほしいと思うのは私だけでしょうか。
 プレアデス星団の食もありました。7日のことでしたが,月が大きくてプレアデス星団というよりも,星団の中の数個の☆が月に隠されるという感じで,筆者が双眼鏡で確かめることができたのは3個程度。あまり面白みはなかったように思いました。
 さて,12月の星空です。主には,ふたご座流星群とプレアデス星団の食の2つでしょうか。
 ふたご座流星群は,ピークは14日の17時頃。月齢は25と好条件です。放射点の高度が上がってくる夜遅めから,そこそこの数の流星が見られるのではと考えます。ちょうど14日は日曜日。翌日は学校にお仕事になりますが,夜更かしにならない程度であれば,のんびりと観察できるのではないでしょうか。
 一方のプレアデス星団の食は,31日大晦日の夜です。誰か見るかなぁって,思わず口に出てしまいそう。こちらは,また大きな月に隠されるので,前回に似た感じで星団のうちの数個が,月の近くに見えているイメージでしょうか。そうそう,隠されるというよりも近くを通るという方が近い気がします。もし,見る場合は,月とプレアデス星団の距離がある,早めの時間帯の方が良いかもしれません。下の図は,12月31日22時00分のときのイメージです。


☆★2025年12月の主な天文現象

 5日(金)  ○満月
 8日(月)  水星が西方最大離角
 12日(金)  下弦の月 
 14日(日)  ふたご座流星群極大(17時頃) 
 20日(土)  ●新月 
 28日(日)  上弦の月
 31日(水)  プレアデス星団の食

☆★2025年12月の惑星
 水星 西方最大離角の前後一週間,夜明け前の東空 −0.3等
 金星 観望不可 
 火星 観望不可
 木星 観望絶好期,ふたご座で−2.6等
 土星 観望絶好期,みずがめ座で1.1等
 天王星 観望絶好期,おうし座で5.6等 
 海王星 観望絶好期,うお座で7.9等
 
2026年の超主な天文現象(徳島で見られるもの,見えの良くないものは除外)
 1月7日 レグルス食(月齢18)
 3月2日 レグルス食(月齢13)
 3月3日 皆既月食
 11月24日 プレアデス星団食(月齢15)
 12月14日 ふたご座流星群極大(好条件)